涙そうそう

 4連休最後の日に、執筆行いがてら録音録画も実行してみた。演奏は4分くらいですが、編集作業も含めると3時間(録音は1時間半くらい)かかったかな。ドイツに留学してたときに同じ大学から同じように交換留学していた女の子とドイツ人の友人二人のために演奏したのが懐かしくてこの曲を選んだという。前回のライヴではあまりうまく弾けなかったのでリテイク(このリテイクもラストが気が抜けているが)。まあ小谷にしては上出来。前作の「恋」(星野源)に引続く、小谷のソロギターシリーズ第二弾です。ご賞味ください。(ちなみに楽譜通り演奏しているので、自作のスコアにかじりついてますw)

 

www.youtube.com

回想

 今日を含めて4連休だったのですが、ほとんど何もせず動画に漫画に、エロに将棋アプリと解放しっぱなしで、生命力ダダ漏れだったので、最終日くらいはと思い録音と小説の執筆に向かう。書きながら色々と思い出してくる。この間まで日常だったことがやはり異常だったことを認識するとともに、結構忘れてるもんだなと書きすすめるうちに思う。さてそんな小谷の私小説、今日書き上げた所からの引用なり〜。まあ、こんな感じで序章は刑務所の雰囲気を詳述ていきます。中盤から同衆同士の喧嘩あり、友人からの手紙で涙ありな展開に!乞うご期待!

 

 

「唱和の練習以外には、工場に来てから自分の席に着くまでにも「一週目!(少しの間を置いて)位置にーーー着けっ!」という合図に従ってから縦横決められた方向にそれぞれ後進して自分の席に着かなければならなかった。それから我々に与えられた工場で必要に応じて着用することになっている緑色の作業帽子の着脱の仕方、作業標準書と呼ばれる工場での作業マニュアルについての説明と毎朝黙読するときの姿勢、など一通りの説明が終わった。用務者は「お願いします!」と赤い帽子を取り、自席へ戻る許可を得て作業に戻って行った。考査期間が二週目のグループは我々新人が練習している間にも黙々と作業をしていた。ただゴと呼ばれているおっさんがやはり何度も席を立っていて、その度に八木が怒鳴っていた。 

 練習を終えた我々を八木が確認して、「一週目!  位置に着け!」の号令が飛んで来た。練習した通り「一週目!」でグーにした両手を腰につけ「位置に着け!」の合図で全員一斉に移動を開始した、と言いたいところだが何名かは明らかに号令に遅れていて二、三回やり直しをさせられた」

 

近況など

  最近は介護の仕事を週4くらいに減らせたので、ギターを弾いたり、執筆する時間ができたので、小説を再開したりとけっこう毎日充実していると思う。映画もかなり観ている。「博士と彼女のセオリー」、「スポットライト」、「キックアス・ジャスティスフォーエヴァー」、「静かなる叫び」などなど。レンタルDVDだけど、この中で1番良かったのは「スポットライト」である。

 

 「スポットライト」は、日刊紙のボストン・グローブの「スポットライト」と呼ばれる取材班が、ボストンのカトリック司祭などが、神父が小さな男の子たちに性的虐待を行なっているのを黙認したり、示談し闇に葬ったりしているのを組織的に行なっている事実の深層を暴くというストーリー。かな〜り熱い!し、濃厚です。何より、実話。オススメします。

 

 劇場では「三度目の殺人」を先週かな、観て来た。僕は裁判ものは「それでも僕はやってない」、「終の信託」、「11人の怒れる男」など社会派だし、かなり濃密なので好きな作品がいくつかある。この「三度目の殺人」もオススメできる良品であると断言する。物語は二度目の殺人である役所広司演じる殺人犯と、福山雅治演じる主人公の硬派な弁護士が出会うところから始まる。んで、先にオチというか内容をざっくり説明してしまうと、この役所広司演じる犯人は最後まで犯人かどうか判然としない。これがこの映画の見所で、実際の裁判でもほんとに裁かれたものが真犯人であるか、などということは本人にしか判らない。精神が定かでなければ、本人にすら判らない。そういった裁判というシステムそのものにメスをいれた、社会派な作品だった。

 

 マンガは、『さびしすぎてレズ風俗に行って来ましたレポ』に続き、永田カビの『1人交換日記』を購入、一読。併せて買ったのが卯月妙子の『人間仮免許中』で、二日くらいで読んだ。前者は、永田カビらしさが前作よりも豊かに表現されていたように思う。最後、頸動脈を切ったとかさらっと出すものの、大半は永田カビ自身の人間観や人生が独自の視点から描かれているのが興味深い一品。

 後者の『人間仮免許中』は顔面から飛び降り自殺を図り、顔がぐちゃぐちゃになった卯月妙子の半生を描いた自伝的マンガ。全身タトゥーというこの女の作品はカビのそれよりもかなりディープだ。が、著者はあとがきに「(ほかの作品と比べて)ぬるくなった」と書いているあたり、卯月妙子の壮絶なる人生、あるいは統合失調症との闘いの厳しさを感じさせる。少なくとも、新宿のストリップバーで首切り自殺を図るなど、他の人にはない伝説的エピソードが、この人には多すぎる。

 

 『人間仮免許中』では「希死念慮」という言葉が登場し、解説されている。これは小谷も取り憑かれていたやつだが、そんな痛々しい自殺行為は結局一度も行えず、一人真似ごとに興じいていたに過ぎなかった。まあそれを考えれば、二人の歩んだ人生と比べても、自分の人生のインパクトがいかに小さいか思い知らされた。

 

 最後に、先月9月30日に三茶で行ったライヴで唯一弾き語りの形式をとった曲について。ミスチルのカヴァーという小谷には珍しい選曲なので、そのリンクを紹介する。是非ともクリックして下さい。

www.youtube.com

 

 

 

 

イミテーション・ゲーム

 最近、アランチューリングの半生と彼が当時解読不能と言われたドイツ軍の暗号機エニグマをどのように解読したのかを描いた「イミテーション・ゲーム」という、彼の論文がそのままタイトルになった映画を観た。これがとにかくよかった。オススメするので是非観て欲しい。内容の説明や映画の批評はここではしたくないのでとにかく観てくれ。

 

 さて、内容とは別に、アラン演じたカンバーバッチさんのコメントにいたく感動したのでウィキからそのまま引用します。

 

アラン・チューリングは、すべての人間がそうであるように、与えられて当然の愛を求めたがためだけに、彼を犯罪者呼ばわりした社会によって、訴追されたばかりか、ほぼ間違いなく人生を早く終えるよう促された。60年後、同じ政府が彼を恩赦する、「赦す」といった。これは嘆かわしいと私は思う。なぜなら、赦しを可能にしたのはチューリングではなく政府の行為であり、他の4万9000人の訴追された男性たちも同じ処遇を受けて当然だからだ」

——カンバーバッチ、英国の同性間性行為に関する法律によって有罪とされたゲイ男性たちの恩赦に賛同して

 

 Wikipediaによると訴追されたのは5万から7万とも言われているらしく、レズビアンがいたかどうかは定かではないが凄い数字である。

 

 チューリングチューリングテストチューリングマシンで知られているようにAI分野のパイオニア的存在ですね。ちなみに最近の対話型AIなら「自分にはココロが備わっていないような気がして、ひどく切ない気持ちになることがあります」くらいの事は余裕で申してきます。最初のチェスAIをプログラムしたのもアランさんらし。チェス、囲碁、ついには将棋界でも、もうプロはAIに勝てなさそうです。アメリカのどっかの州では再犯の可能性を計算し仮釈放を認めるのを判断するのにAIが実用段階に入っているとかで、じわじわと社会に浸透していくんでしょう。そのうちに、人工知能を備えた家政婦ロボット、介助ロボット、AI・carとか出てくるんすかね。いや、凄い分野を開拓してくれたもんです。

殺人者との生活とか

 私小説風小説は、結局序章書き上げたままで止まっているのだが、最近は借金返済の目処がほんの少しだけついたので、介護の仕事を減らして、音楽活動はそのままに執筆を再開しようとも目論んでいる。そこで、小説には盛り込まないであろう内容を少しだけここに記したいと思う。

 

 まず、刑務所での生活はやはり過酷である。それは何回めだからもう慣れたというような経験がものを言う世界では内容に思う。刑務所というと、アイヒマン実験とかについて語りたくもなる小谷だが、実際刑務官からのイジメで死亡した受刑者というのはいるらしい。中で聞いた話を手短に説明すると、その受刑者の死因は肛門に押し込まれたホースからの放水による内臓破裂だというのだ。日本での話である。気になるのであれば調べてみて欲しい。

 

 さて、そういった刑務官悪の視点から人間分析するのも面白い。けれどここでは、初めての刑務所生活で最初で最大の衝撃であった、22歳ベトナムの少年と過ごした2週間について少し話したい。その少年の罪状は強盗と殺人だった。本人が言うのだから間違いない、とは決め付けられないのが刑務所生活での常だが、彼の話には性犯罪者がそれを隠すためにつくような嘘はなかった。少なくとも、微塵も感じられなかった。本人曰く、ベトナム人同士の抗争で「相手は銃を持っていた。ヤらなければやられていた。だから敵の大将の首をナイフで掻っ切った」と。

 

 教訓工場で、刑務所のルールや諸動作を覚えるための2週間、僕は雑居と呼ばれる今日同室で5名の受刑者と2週間の共同生活を行った。片言の日本語をそれでもそれなりの速さで喋り、ほぼ聞き取れていたベトナム人のディンのその時の語り口調(正確には上記の言葉通りではなかったが)は、とても殺人を犯したというような事実を告げる口調では到底なかった。ただ、自慢げという訳でもなく、ある程度仕方のない正統性のあるもののようにも、その時は感じられた。周りで話を聞いていた者も、それをさほど異様な事であるかのように捉える空気などなかった。まあ、そういった空気はホリエモンの本を読んでも伝わるだろう。

 

 刑務所にも種別というものが多少なりともあって、僕がいた栃木の黒羽刑務所は「初犯刑務所」だったので、「殺人を犯した者」は外人しかいなかった(ヴェトナム人と中国人は工場には何人かいたし、みな刑期が長いからそれなりの役職に付いていた。)。日本国籍で殺人を犯した者は、「ロング」の府中とか千葉に行くらしい。詐欺や横領、痴漢や強姦、暴行に障害、窃盗、いろんな奴らがいた。嘘をつくやつもいたし、部屋の中で殴り合いの喧嘩が始まったこともあった。僕自身も喧嘩をして工場を別のところに飛ばされたりした。

 思い出してみても異様な世界だった。出所して初めてこういう風にブログに書いているが、不満しかなかったあんな生活の中で、友人たちと文通できたのは本当に心の支えになった。年末は、喧嘩調査の為、テレビのない処遇棟にぶち込まれていたので、観れるはずだった紅白歌合戦も見れなかった。ひたすら羽生さんの将棋本を読み耽っていた。

 

 しんど過ぎる、自由が極限まで制限された過酷な生活だったが、思い出してみると楽しいこともあったなと思う。運動会ではオヤジ(通称。工場長のこと)初め工場の者みんなが一丸となるし、ソフトボール大会は漫画ルーキーズの世界とそれほど違わない。悪たちが野球に夢中になるのだ。僕も参加して、活躍し、みんなから褒められたのはほんとに嬉しかった。

 

 ただまあ、でもじゃあ戻りたいかと訊かれると、もう二度と戻りたくはないけれど、思い出やネタとしては十分すぎる土産話だなと思う。ああ、もうこんな時間だよ。起きてるのが見つかったら処遇棟に連行される。寝よ寝よ(笑)。

おやすみなさい。

 

ライヴの告知とか(再掲)

その前にアクセス数伸び悩んでいるので、お時間ある方は覗いてみてください。

youtu.be

 

 

さて、もう今週末ですが。


「夏の終わりに」  9/30(土)@Whisper

 

ー周平トリオー
小谷周平Gt
岩嵜香織Tp
藤本暁子Pf

 

<チャージ>¥3000円(事前予約の方はー500円の割引あり!)
<スタート> 19:30〜

<予約受付>wildyouthster@gmail.com(小谷)
<WhisperのHP>http://whisper.co.jp/whisper/

 

剱岳山行

 去年の夏は資金不足もあって(まあ単に出所したてだった)遠出することはできず、奥多摩を散策しただけだった。それはそれで楽しかったが、この夏は立山連峰を代表する剱岳を満喫してきた。登山を終えた後には、みくりが池温泉にゆっくりつかることもできたし、素敵な夏の思い出がになった。出会いもあったし、登山自体もスリリングなルートで、手強くはあれどもやりがいのある登攀だった。

 

事前の調べで見つけたブログを、参考しようとしたのはそもそも見当違いだった。と言うより、参考にならない山行記録だった。剱岳を片道5時間、往復5時間で走破して夕方5時の室堂からのバスで日帰り山行という、そのずば抜けた行程は並みの体力、脚力ではこなせないものだ、と登り終えてから実感した。その

ブログがこちら↓

kamode.exblog.jp

 

 もともと僕が宿泊を予定していた剣山荘までは、室堂から3時間ちょいで着くことができた。そして次の日の朝、(スマホの充電が切れていたので寝過ごしたが)5時前に出立し剱岳山頂に到達できたのが、たしか8時10分。片道3時間20分はかかったと思われる。室堂からの宿泊なしで登っていたとしたら、7時間はかかったはずで、そこから下山することを考えると、体力的にも剣山荘に戻るのが精一杯だっただろう。先のブログで、日帰り行程のタイムを詳述していた方の健脚ぶりはさすがなものである。普通に「山が好きでよく登りに行ってます」程度のやつでは、往復10時間は到底無理だと断言できる。

 

f:id:schuhei:20170831004247j:plain

(写真は晴れ間の見えた登頂後に劔を撮ったもの。切れているが左に山小屋があって、そこから右肩上がりのルートで山頂を目指す) 

f:id:schuhei:20170831004623j:plain

(こちらも登頂・下山後の写真。1日前にここの夕食の席で知り合った、京都から来ていた老夫婦に撮ってもらった)

 

  さて、剣山荘から剱岳までのアプローチは距離こそ短いものの、とにかく岩場、鎖場をよじ登るのが大変だった。その状況を説明する前に、小谷は登山こそ好きなものの、高所恐怖症である。はっきり言って何度も足がすくんだし、周りに人がいなかったら逆に登頂を諦めたであろう鎖場もあった。何より、未明に出立しヘッドライトの明かりだけで岩場を登っていた奴らの気が知れない。まあ、危険を省みるのも登山の醍醐味かも知れないし、ただ渋滞を避けたかった意味もあるのかな。

 

f:id:schuhei:20170831010123j:plain

(こちら下は何もないので滑落したらそれまで。正直諦めようと一瞬思った。)

f:id:schuhei:20170831004608j:plain

(こちらは下山ルート。写っている以上に、直下降。)

 

 こんな岩場を経験したのは初めて。愛媛の石鎚山も、長野の槍ヶ岳も山頂付近にだけ足場の怖いところがおまけのようにちょっとあるだけ。劔では、山頂までの片道3時間のコースの半分近くが岩場(だって水平距離としては確か1.5kmくらいしかない)。で、その間にも落ちたら死ぬなと思われる場所が3〜4箇所はあったように思う。本当にこえぇと思って竦んだし、かなり腰が引けていた状態で岩場に挑んでいたように思う。怖かったし、脚もかなり疲れたが怪我もなく無事登頂できたのは何よりだった。

 

f:id:schuhei:20170831004615j:plain

(山行あるある。「登頂までは霧や雨で、下山途中から晴れる」という。小谷は最初挑んだ富士山でもそうだった)

 

 登山は何も登頂だけが目的で行っているのではない。例えば下山時は、岐阜から来ていた冬もやるという強者の方とペースが合ったので、一緒に降りた。帰りに汗を流そうと、当初からの目的だったみくりが池温泉で、オーストラリア人とイギリスやオーストラリア、ミサイル発射もあったので北朝鮮など色々、政治的なことについて湯船に浸かったまま話をした。こういった一期一会も旅の醍醐味。そして綺麗な景色と。

 さあ、来年の夏はどこの山に登りに行こうかね。

 

f:id:schuhei:20170831004611j:plain