イミテーション・ゲーム

 最近、アランチューリングの半生と彼が当時解読不能と言われたドイツ軍の暗号機エニグマをどのように解読したのかを描いた「イミテーション・ゲーム」という、彼の論文がそのままタイトルになった映画を観た。これがとにかくよかった。オススメするので是非観て欲しい。内容の説明や映画の批評はここではしたくないのでとにかく観てくれ。

 

 さて、内容とは別に、アラン演じたカンバーバッチさんのコメントにいたく感動したのでウィキからそのまま引用します。

 

アラン・チューリングは、すべての人間がそうであるように、与えられて当然の愛を求めたがためだけに、彼を犯罪者呼ばわりした社会によって、訴追されたばかりか、ほぼ間違いなく人生を早く終えるよう促された。60年後、同じ政府が彼を恩赦する、「赦す」といった。これは嘆かわしいと私は思う。なぜなら、赦しを可能にしたのはチューリングではなく政府の行為であり、他の4万9000人の訴追された男性たちも同じ処遇を受けて当然だからだ」

——カンバーバッチ、英国の同性間性行為に関する法律によって有罪とされたゲイ男性たちの恩赦に賛同して

 

 Wikipediaによると訴追されたのは5万から7万とも言われているらしく、レズビアンがいたかどうかは定かではないが凄い数字である。

 

 チューリングチューリングテストチューリングマシンで知られているようにAI分野のパイオニア的存在ですね。ちなみに最近の対話型AIなら「自分にはココロが備わっていないような気がして、ひどく切ない気持ちになることがあります」くらいの事は余裕で申してきます。最初のチェスAIをプログラムしたのもアランさんらし。チェス、囲碁、ついには将棋界でも、もうプロはAIに勝てなさそうです。アメリカのどっかの州では再犯の可能性を計算し仮釈放を認めるのを判断するのにAIが実用段階に入っているとかで、じわじわと社会に浸透していくんでしょう。そのうちに、人工知能を備えた家政婦ロボット、介助ロボット、AI・carとか出てくるんすかね。いや、凄い分野を開拓してくれたもんです。

殺人者との生活とか

 私小説風小説は、結局序章書き上げたままで止まっているのだが、最近は借金返済の目処がほんの少しだけついたので、介護の仕事を減らして、音楽活動はそのままに執筆を再開しようとも目論んでいる。そこで、小説には盛り込まないであろう内容を少しだけここに記したいと思う。

 

 まず、刑務所での生活はやはり過酷である。それは何回めだからもう慣れたというような経験がものを言う世界では内容に思う。刑務所というと、アイヒマン実験とかについて語りたくもなる小谷だが、実際刑務官からのイジメで死亡した受刑者というのはいるらしい。中で聞いた話を手短に説明すると、その受刑者の死因は肛門に押し込まれたホースからの放水による内臓破裂だというのだ。日本での話である。気になるのであれば調べてみて欲しい。

 

 さて、そういった刑務官悪の視点から人間分析するのも面白い。けれどここでは、初めての刑務所生活で最初で最大の衝撃であった、22歳ベトナムの少年と過ごした2週間について少し話したい。その少年の罪状は強盗と殺人だった。本人が言うのだから間違いない、とは決め付けられないのが刑務所生活での常だが、彼の話には性犯罪者がそれを隠すためにつくような嘘はなかった。少なくとも、微塵も感じられなかった。本人曰く、ベトナム人同士の抗争で「相手は銃を持っていた。ヤらなければやられていた。だから敵の大将の首をナイフで掻っ切った」と。

 

 教訓工場で、刑務所のルールや諸動作を覚えるための2週間、僕は雑居と呼ばれる今日同室で5名の受刑者と2週間の共同生活を行った。片言の日本語をそれでもそれなりの速さで喋り、ほぼ聞き取れていたベトナム人のディンのその時の語り口調(正確には上記の言葉通りではなかったが)は、とても殺人を犯したというような事実を告げる口調では到底なかった。ただ、自慢げという訳でもなく、ある程度仕方のない正統性のあるもののようにも、その時は感じられた。周りで話を聞いていた者も、それをさほど異様な事であるかのように捉える空気などなかった。まあ、そういった空気はホリエモンの本を読んでも伝わるだろう。

 

 刑務所にも種別というものが多少なりともあって、僕がいた栃木の黒羽刑務所は「初犯刑務所」だったので、「殺人を犯した者」は外人しかいなかった(ヴェトナム人と中国人は工場には何人かいたし、みな刑期が長いからそれなりの役職に付いていた。)。日本国籍で殺人を犯した者は、「ロング」の府中とか千葉に行くらしい。詐欺や横領、痴漢や強姦、暴行に障害、窃盗、いろんな奴らがいた。嘘をつくやつもいたし、部屋の中で殴り合いの喧嘩が始まったこともあった。僕自身も喧嘩をして工場を別のところに飛ばされたりした。

 思い出してみても異様な世界だった。出所して初めてこういう風にブログに書いているが、不満しかなかったあんな生活の中で、友人たちと文通できたのは本当に心の支えになった。年末は、喧嘩調査の為、テレビのない処遇棟にぶち込まれていたので、観れるはずだった紅白歌合戦も見れなかった。ひたすら羽生さんの将棋本を読み耽っていた。

 

 しんど過ぎる、自由が極限まで制限された過酷な生活だったが、思い出してみると楽しいこともあったなと思う。運動会ではオヤジ(通称。工場長のこと)初め工場の者みんなが一丸となるし、ソフトボール大会は漫画ルーキーズの世界とそれほど違わない。悪たちが野球に夢中になるのだ。僕も参加して、活躍し、みんなから褒められたのはほんとに嬉しかった。

 

 ただまあ、でもじゃあ戻りたいかと訊かれると、もう二度と戻りたくはないけれど、思い出やネタとしては十分すぎる土産話だなと思う。ああ、もうこんな時間だよ。起きてるのが見つかったら処遇棟に連行される。寝よ寝よ(笑)。

おやすみなさい。

 

ライヴの告知とか(再掲)

その前にアクセス数伸び悩んでいるので、お時間ある方は覗いてみてください。

youtu.be

 

 

さて、もう今週末ですが。


「夏の終わりに」  9/30(土)@Whisper

 

ー周平トリオー
小谷周平Gt
岩嵜香織Tp
藤本暁子Pf

 

<チャージ>¥3000円(事前予約の方はー500円の割引あり!)
<スタート> 19:30〜

<予約受付>wildyouthster@gmail.com(小谷)
<WhisperのHP>http://whisper.co.jp/whisper/

 

剱岳山行

 去年の夏は資金不足もあって(まあ単に出所したてだった)遠出することはできず、奥多摩を散策しただけだった。それはそれで楽しかったが、この夏は立山連峰を代表する剱岳を満喫してきた。登山を終えた後には、みくりが池温泉にゆっくりつかることもできたし、素敵な夏の思い出がになった。出会いもあったし、登山自体もスリリングなルートで、手強くはあれどもやりがいのある登攀だった。

 

事前の調べで見つけたブログを、参考しようとしたのはそもそも見当違いだった。と言うより、参考にならない山行記録だった。剱岳を片道5時間、往復5時間で走破して夕方5時の室堂からのバスで日帰り山行という、そのずば抜けた行程は並みの体力、脚力ではこなせないものだ、と登り終えてから実感した。その

ブログがこちら↓

kamode.exblog.jp

 

 もともと僕が宿泊を予定していた剣山荘までは、室堂から3時間ちょいで着くことができた。そして次の日の朝、(スマホの充電が切れていたので寝過ごしたが)5時前に出立し剱岳山頂に到達できたのが、たしか8時10分。片道3時間20分はかかったと思われる。室堂からの宿泊なしで登っていたとしたら、7時間はかかったはずで、そこから下山することを考えると、体力的にも剣山荘に戻るのが精一杯だっただろう。先のブログで、日帰り行程のタイムを詳述していた方の健脚ぶりはさすがなものである。普通に「山が好きでよく登りに行ってます」程度のやつでは、往復10時間は到底無理だと断言できる。

 

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(写真は晴れ間の見えた登頂後に劔を撮ったもの。切れているが左に山小屋があって、そこから右肩上がりのルートで山頂を目指す) 

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(こちらも登頂・下山後の写真。1日前にここの夕食の席で知り合った、京都から来ていた老夫婦に撮ってもらった)

 

  さて、剣山荘から剱岳までのアプローチは距離こそ短いものの、とにかく岩場、鎖場をよじ登るのが大変だった。その状況を説明する前に、小谷は登山こそ好きなものの、高所恐怖症である。はっきり言って何度も足がすくんだし、周りに人がいなかったら逆に登頂を諦めたであろう鎖場もあった。何より、未明に出立しヘッドライトの明かりだけで岩場を登っていた奴らの気が知れない。まあ、危険を省みるのも登山の醍醐味かも知れないし、ただ渋滞を避けたかった意味もあるのかな。

 

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(こちら下は何もないので滑落したらそれまで。正直諦めようと一瞬思った。)

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(こちらは下山ルート。写っている以上に、直下降。)

 

 こんな岩場を経験したのは初めて。愛媛の石鎚山も、長野の槍ヶ岳も山頂付近にだけ足場の怖いところがおまけのようにちょっとあるだけ。劔では、山頂までの片道3時間のコースの半分近くが岩場(だって水平距離としては確か1.5kmくらいしかない)。で、その間にも落ちたら死ぬなと思われる場所が3〜4箇所はあったように思う。本当にこえぇと思って竦んだし、かなり腰が引けていた状態で岩場に挑んでいたように思う。怖かったし、脚もかなり疲れたが怪我もなく無事登頂できたのは何よりだった。

 

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(山行あるある。「登頂までは霧や雨で、下山途中から晴れる」という。小谷は最初挑んだ富士山でもそうだった)

 

 登山は何も登頂だけが目的で行っているのではない。例えば下山時は、岐阜から来ていた冬もやるという強者の方とペースが合ったので、一緒に降りた。帰りに汗を流そうと、当初からの目的だったみくりが池温泉で、オーストラリア人とイギリスやオーストラリア、ミサイル発射もあったので北朝鮮など色々、政治的なことについて湯船に浸かったまま話をした。こういった一期一会も旅の醍醐味。そして綺麗な景色と。

 さあ、来年の夏はどこの山に登りに行こうかね。

 

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9月30日のライヴ

8月ももう終わりですね。これから秋ですが、さてさて今年の残暑はいかがなものか。9月末ですが、涼しげな選曲でアコースティック?なライヴをお届けします。

 

9/30(土)@Whisper
「夏の終わりに」

ー周平トリオー
小谷周平Gt
岩嵜香織Tp
藤本暁子Pf

<チャージ>¥3000円(事前予約の方はー500円の割引あり!)
<スタート> 19:30〜

<予約受付>wildoyouthster@gmail.com(小谷)
<WhisperのHP>http://whisper.co.jp/whisper/

 

下の動画は6月のもの。


恋のバカンス  わんにゃんクインテット

ドイツ映画

 映画について語る、ってことについて散々大学時代叩き込まれたので、論評みたいな仕事もしてみたいもんだ。でも、その道の人は観てる量が違うだろうな。イマジナリーライン、インやアウト、オフの音など重要な概念についても授業で習った。面白かった。

 

 時代劇やウェスタン、任侠ものやホラーはあまり観ない。ただ最近、ツタヤにあった「グッドナイトマミー」(たまたまドイツ映画でした)という作品を観たら意外と面白かった。吉祥寺ツタヤのホラーコーナーで3位ということだったので身構えてたが予想以上に何も起こらなかった。厳密には心理的ホラーで、バケモノはでて来なかったということ。小谷の「あーママが少しづつゴキブリ女に変貌するのね」という浅はかな予想は容易に裏切られた。なんと言うか、「シックスセンス」と「ワットライズビニース」を足して二で割ったような映画だった。描き方としては随分面白かった。

 

 さて、昨日見たのは「ヒトラー暗殺13分間の誤算」で、「白バラの祈り」同様に反ヒトラー、反ナチもの。小谷がドイツに滞在していたのは2007か〜2008年までの1年間だけだったが、意外とまだ聴き取れるものだなと思った。滞在時に友人に聞いた話では、ナチズムに対する反省からサッカーなどの応援でほっぺに国旗のペイントをできるようになったのも最近で、愛国主義自体が憚られる空気がまだまだ当時にはあったそう。全然ついこの間の話である。ドイツはではヒトラーの「我が闘争」は禁書指定されているので図書館などで借りて読むことはできない。また、「ヒトラーの墓」などというものも存在しない。

 

 そんなナチズムへの反省とは裏腹に、ネオナチというヒトラー民族浄化主義に傾倒した若者(?)がいたりもするのも事実らしい。スキンヘッドがシンボルマークという話だが、小谷はドイツではっきりと彼らを目撃したことはない。ネオナチに関しては是非とも、「アメリカンヒストリーX」を観て欲しい。日本もちょっと前まで「天皇バンザイ、神国日本にカミカゼ吹く」というノリだった訳で、共謀罪成立しちゃった日本では今後、ゲシュタポみたいな共謀罪者を見張る機関がができたりするのかも知れない。まったく嫌な時代だ。

 

夏の終わりに

 イベント名、なんとなく「夏の終わりに」にしてみました!

ライヴ日程、当初の予定(9/19)から変更になり、9月30日に決定!

ご都合のよろしい方は是非!残暑でも涼める選曲を考えております。

もう10月目前だから涼しいのかな。楽しみです。

 

ー 夏の終わりに ー

9/30(土)@Whisper

 

<周平トリオ>
小谷周平(Gt)
岩嵜香織(Tp
藤本暁子(Pf)

<会場> Whisper(三軒茶屋
<チャージ>¥3000円(事前予約の方はー500円の割引あり!)
<スタート> 19:30〜

<予約受付>wildoyouthster@gmail.com(小谷)
<WhisperのHP>http://whisper.co.jp/whisper/

 

参考までに過去のライヴ音源(9月のライヴはピアノトリオです)。

 


恋 − 星野源  小谷周平・ソロギター


恋のバカンス  わんにゃんクインテット