オーストラリアで起きた24年間にも渡る監禁事件

 去年観た映画で印象に残った作品ベスト3に入るのが「ルーム」(DVDでの鑑賞)ですが、下記URLでも紹介されているように脚本はオーストリアで実際に起こった衝撃的な事件に大きく影響を受けたようです。

filmaga.filmarks.com

下記URL、ウィキペディアによる詳細。ショッキング過ぎる。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/フリッツル事件

 

所感と映画評など

 数日前に観た「ルーム」という映画がけっこう良かった。見ていてとても苦しく痛くもある作品だったが、内容がとにかく良かった。親子の絆の強さを見せつけられたような感じでした。詳しく書くとネタバレになってしまうのでそれは避けたいが、僕は鑑賞中「こんな女の子みたいな男の子をなぜ採用したんだ?」とずっと気になっていたのだが、最後まで見て「なんだ、演技力を買ったのか」と妙に納得。母親役も子役も半端ない演技で、それに加えてストーリーや演出が良すぎて胸に突き刺さった。

 

 さて、自分の近況としては、次のライヴまでには新しいギターを買ってそれを披露してやろうなどと企みつつ、そのくせ音楽活動というでっち上げの大義名分にかまけて、小説もブログもおざなりという状態。無駄にしてはいけないと思いつつ、時間は無情にも過ぎ去り、はや12月という感じでもはや焦りようもないという(笑)。ただそれでも、登山と同じで自分のペースで進むということは大事にできていると思う。羽生永世七冠の座右の銘も「少しずつ前へ進む」である(羽生さん、ほんとにおめでとう!)。小谷も、少しずつでも着実に前へと進んで行きたいと思います。しばらく先のスケジュールですが、次のライヴの告知で締めたいと思います。

 

  おやすみなさい。

 

3/10(土)@Whisper
「春の香に誘われて」

ー小谷カルテットー
小谷周平Gt
藤本暁子Pf
溝辺隼巳Ba
小林 慎 Dr

<チャージ>¥3000円
(※事前予約の方はー500円の割引あり!)

<スタート> 19:30〜

<予約受付>wildyouthster@gmail.com(小谷)
<WhisperのHP>http://whisper.co.jp/whisper/

雲取山山行記録。2017年12月13日。標高2017m。

 久々の更新で、久々のソロクライムしてきました。先月にやっちまおうと思っていた雲取山へチャレンジしてきました。3時起きで、吉祥寺4時半の始発に乗り、立川→青梅と乗り換えて7時前に奥多摩駅に到着。

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 奥多摩駅に着いたのは7時前で、7時発の始発バスを待ってる間に空がようやく白んできた感じです。まだ月がはっきり見えました。

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 奥多摩駅からは7時始発のバスに乗って鴨沢へ。途中奥多摩湖を拝めました。

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 鴨沢のバス停には7時40分くらいに到着。登山口少し登ったところで、ようやく陽が差し込んできました。ここまで吉祥寺出てすでに3時間。

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 鴨沢のバス停から、登山口まで3〜40分くらいで本来なら着くのですが、間違えて行き止まりの道行ってしまいちょっと迷子に。日帰り予定のペースより50分くらいビハインドのスタートとなってしまい、焦る。

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 道中、霜柱が珍しかったのでパシャり。

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 iPhone4sの画質が劣悪ですが、野生のトイレを使用しようとしたら、背後に野生の猿がいました。トイレ中じーっと見られてました笑

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 道中はずっとザ・山道という感じでした。いい感じの風景に見えると思いますが、絶対に日が暮れる前に降りようと考えながらペースを上げめに歩いてました。

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 途中で分岐路があり、ブナ坂の方は距離をかせぐトラヴァースになっているようだったので、距離短いルートを選んで七ツ岩山の山頂も経由しました。11時15分くらいだったと思います。

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 4時間も登るとさすがに視界も開けてきて、富士山が綺麗に見えました。

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 雲取山の山小屋。1700m超えた辺りからは雪がちらほらありました。

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 登頂の嬉しさも一頻り。記念撮影。後から山頂にきた男性の方に何枚か撮ってもらいました。その方とは下山時も似たようなペースになり、帰りのバスもまさかの2人だったので待ち合いでも少し喋りました。

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 結局登頂したのは12時45分くらいでした。登頂達成の余韻に浸るのも束の間、早速下山にかかりました。

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 ところで山頂で写真を撮ってくれた方は七ツ岩山で僕が追い抜いた人だったという事が後で判明するのですが、下山時には逆にこの方に抜かれ(トレランおばちゃんにも颯爽と抜かれた。その早さには度肝を抜かれた)、そのこともあって痛む足に鞭打ってペースを上げました。その甲斐あって15:58には間に合わなかったけれど、2人で16:38かな、そのバスに乗って帰ることができました(その次はなぜか18時しかないという)。

 下の写真はバス停で迎えてくれた猫。一緒にバスに乗った男性は下山時に鹿も見たそう。僕が鳥かな、と思ったガサガサは鹿だったよう。とにかく、大変なアドヴェンチャーでしたが色んなお土産もらえた素敵な山行でした。

 

 雲取山、ありがとう!

 

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産科医のコウノトリ先生

 『コウノトリ』は産科医視点から出産の現場を描く医療系マンガ。病気の治療が目的ではないので健康保険適用外であること、新生児医療の現場での未熟児の扱いなど、色々と医療だけでなく倫理や法律の問題にも触れた社会派な作品。しかも、このコウノトリ先生は、夜はベイビーというアーティスト名でブルーノートのステージにも立つジャズピアニストという設定。どんだけーと思いつつも、僕のような男が興味関心を示さなさそうな医療現場の側面を炙りだしてくれています。一読の価値あり。

 

 僕は普段、派遣ヘルパーとして介護を行なっているので新生児医療は無関心ではいられない問題。障害児の数は、確かここ10年くらいでおよそ1.5倍とずっと右肩上がり。気管切開をしているためたんの吸引が必要な「医療的ケア児」という、これまでにはなかった介護カテゴリーもあるくらい。他にもこのマンガでは、年間の中絶数はおよそ20万件でこれは出産の5件に1件の数なんだそう。小谷はカトリックみたく、「中絶絶対認めん」には断固反対なのですが、この日本の中絶数はなかなか難しいと思っている。僕の知り合いにも心病んで看護師辞めた子がいます。『コウノドリ』でも中絶が理由ではないが、やはり未熟児を救えなかった女医が「助けてあげられなくてごめん」と、その件を引きずり現場を離れるエピソードがあったりと非常にリアル。命を扱う現場では、命を扱うということはまさにその言葉通りの重さを持つ、そんなことを教えてくれるマンガです。

涙そうそう

 4連休最後の日に、執筆行いがてら録音録画も実行してみた。演奏は4分くらいですが、編集作業も含めると3時間(録音は1時間半くらい)かかったかな。ドイツに留学してたときに同じ大学から同じように交換留学していた女の子とドイツ人の友人二人のために演奏したのが懐かしくてこの曲を選んだという。前回のライヴではあまりうまく弾けなかったのでリテイク(このリテイクもラストが気が抜けているが)。まあ小谷にしては上出来。前作の「恋」(星野源)に引続く、小谷のソロギターシリーズ第二弾です。ご賞味ください。(ちなみに楽譜通り演奏しているので、自作のスコアにかじりついてますw)

 

www.youtube.com

近況など

  最近は介護の仕事を週4くらいに減らせたので、ギターを弾いたり、執筆する時間ができたので、小説を再開したりとけっこう毎日充実していると思う。映画もかなり観ている。「博士と彼女のセオリー」、「スポットライト」、「キックアス・ジャスティスフォーエヴァー」、「静かなる叫び」などなど。レンタルDVDだけど、この中で1番良かったのは「スポットライト」である。

 

 「スポットライト」は、日刊紙のボストン・グローブの「スポットライト」と呼ばれる取材班が、ボストンのカトリック司祭などが、神父が小さな男の子たちに性的虐待を行なっているのを黙認したり、示談し闇に葬ったりしているのを組織的に行なっている事実の深層を暴くというストーリー。かな〜り熱い!し、濃厚です。何より、実話。オススメします。

 

 劇場では「三度目の殺人」を先週かな、観て来た。僕は裁判ものは「それでも僕はやってない」、「終の信託」、「11人の怒れる男」など社会派だし、かなり濃密なので好きな作品がいくつかある。この「三度目の殺人」もオススメできる良品であると断言する。物語は二度目の殺人である役所広司演じる殺人犯と、福山雅治演じる主人公の硬派な弁護士が出会うところから始まる。んで、先にオチというか内容をざっくり説明してしまうと、この役所広司演じる犯人は最後まで犯人かどうか判然としない。これがこの映画の見所で、実際の裁判でもほんとに裁かれたものが真犯人であるか、などということは本人にしか判らない。精神が定かでなければ、本人にすら判らない。そういった裁判というシステムそのものにメスをいれた、社会派な作品だった。

 

 マンガは、『さびしすぎてレズ風俗に行って来ましたレポ』に続き、永田カビの『1人交換日記』を購入、一読。併せて買ったのが卯月妙子の『人間仮免許中』で、二日くらいで読んだ。前者は、永田カビらしさが前作よりも豊かに表現されていたように思う。最後、頸動脈を切ったとかさらっと出すものの、大半は永田カビ自身の人間観や人生が独自の視点から描かれているのが興味深い一品。

 後者の『人間仮免許中』は顔面から飛び降り自殺を図り、顔がぐちゃぐちゃになった卯月妙子の半生を描いた自伝的マンガ。全身タトゥーというこの女の作品はカビのそれよりもかなりディープだ。が、著者はあとがきに「(ほかの作品と比べて)ぬるくなった」と書いているあたり、卯月妙子の壮絶なる人生、あるいは統合失調症との闘いの厳しさを感じさせる。少なくとも、新宿のストリップバーで首切り自殺を図るなど、他の人にはない伝説的エピソードが、この人には多すぎる。

 

 『人間仮免許中』では「希死念慮」という言葉が登場し、解説されている。これは小谷も取り憑かれていたやつだが、そんな痛々しい自殺行為は結局一度も行えず、一人真似ごとに興じいていたに過ぎなかった。まあそれを考えれば、二人の歩んだ人生と比べても、自分の人生のインパクトがいかに小さいか思い知らされた。

 

 最後に、先月9月30日に三茶で行ったライヴで唯一弾き語りの形式をとった曲について。ミスチルのカヴァーという小谷には珍しい選曲なので、そのリンクを紹介する。是非ともクリックして下さい。

www.youtube.com

 

 

 

 

イミテーション・ゲーム

 最近、アランチューリングの半生と彼が当時解読不能と言われたドイツ軍の暗号機エニグマをどのように解読したのかを描いた「イミテーション・ゲーム」という、彼の論文がそのままタイトルになった映画を観た。これがとにかくよかった。オススメするので是非観て欲しい。内容の説明や映画の批評はここではしたくないのでとにかく観てくれ。

 

 さて、内容とは別に、アラン演じたカンバーバッチさんのコメントにいたく感動したのでウィキからそのまま引用します。

 

アラン・チューリングは、すべての人間がそうであるように、与えられて当然の愛を求めたがためだけに、彼を犯罪者呼ばわりした社会によって、訴追されたばかりか、ほぼ間違いなく人生を早く終えるよう促された。60年後、同じ政府が彼を恩赦する、「赦す」といった。これは嘆かわしいと私は思う。なぜなら、赦しを可能にしたのはチューリングではなく政府の行為であり、他の4万9000人の訴追された男性たちも同じ処遇を受けて当然だからだ」

——カンバーバッチ、英国の同性間性行為に関する法律によって有罪とされたゲイ男性たちの恩赦に賛同して

 

 Wikipediaによると訴追されたのは5万から7万とも言われているらしく、レズビアンがいたかどうかは定かではないが凄い数字である。

 

 チューリングチューリングテストチューリングマシンで知られているようにAI分野のパイオニア的存在ですね。ちなみに最近の対話型AIなら「自分にはココロが備わっていないような気がして、ひどく切ない気持ちになることがあります」くらいの事は余裕で申してきます。最初のチェスAIをプログラムしたのもアランさんらし。チェス、囲碁、ついには将棋界でも、もうプロはAIに勝てなさそうです。アメリカのどっかの州では再犯の可能性を計算し仮釈放を認めるのを判断するのにAIが実用段階に入っているとかで、じわじわと社会に浸透していくんでしょう。そのうちに、人工知能を備えた家政婦ロボット、介助ロボット、AI・carとか出てくるんすかね。いや、凄い分野を開拓してくれたもんです。

ライヴの告知とか(再掲)

その前にアクセス数伸び悩んでいるので、お時間ある方は覗いてみてください。

youtu.be

 

 

さて、もう今週末ですが。


「夏の終わりに」  9/30(土)@Whisper

 

ー周平トリオー
小谷周平Gt
岩嵜香織Tp
藤本暁子Pf

 

<チャージ>¥3000円(事前予約の方はー500円の割引あり!)
<スタート> 19:30〜

<予約受付>wildyouthster@gmail.com(小谷)
<WhisperのHP>http://whisper.co.jp/whisper/

 

剱岳山行

 去年の夏は資金不足もあって(まあ単に出所したてだった)遠出することはできず、奥多摩を散策しただけだった。それはそれで楽しかったが、この夏は立山連峰を代表する剱岳を満喫してきた。登山を終えた後には、みくりが池温泉にゆっくりつかることもできたし、素敵な夏の思い出がになった。出会いもあったし、登山自体もスリリングなルートで、手強くはあれどもやりがいのある登攀だった。

 

事前の調べで見つけたブログを、参考しようとしたのはそもそも見当違いだった。と言うより、参考にならない山行記録だった。剱岳を片道5時間、往復5時間で走破して夕方5時の室堂からのバスで日帰り山行という、そのずば抜けた行程は並みの体力、脚力ではこなせないものだ、と登り終えてから実感した。その

ブログがこちら↓

kamode.exblog.jp

 

 もともと僕が宿泊を予定していた剣山荘までは、室堂から3時間ちょいで着くことができた。そして次の日の朝、(スマホの充電が切れていたので寝過ごしたが)5時前に出立し剱岳山頂に到達できたのが、たしか8時10分。片道3時間20分はかかったと思われる。室堂からの宿泊なしで登っていたとしたら、7時間はかかったはずで、そこから下山することを考えると、体力的にも剣山荘に戻るのが精一杯だっただろう。先のブログで、日帰り行程のタイムを詳述していた方の健脚ぶりはさすがなものである。普通に「山が好きでよく登りに行ってます」程度のやつでは、往復10時間は到底無理だと断言できる。

 

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(写真は晴れ間の見えた登頂後に劔を撮ったもの。切れているが左に山小屋があって、そこから右肩上がりのルートで山頂を目指す) 

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(こちらも登頂・下山後の写真。1日前にここの夕食の席で知り合った、京都から来ていた老夫婦に撮ってもらった)

 

  さて、剣山荘から剱岳までのアプローチは距離こそ短いものの、とにかく岩場、鎖場をよじ登るのが大変だった。その状況を説明する前に、小谷は登山こそ好きなものの、高所恐怖症である。はっきり言って何度も足がすくんだし、周りに人がいなかったら逆に登頂を諦めたであろう鎖場もあった。何より、未明に出立しヘッドライトの明かりだけで岩場を登っていた奴らの気が知れない。まあ、危険を省みるのも登山の醍醐味かも知れないし、ただ渋滞を避けたかった意味もあるのかな。

 

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(こちら下は何もないので滑落したらそれまで。正直諦めようと一瞬思った。)

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(こちらは下山ルート。写っている以上に、直下降。)

 

 こんな岩場を経験したのは初めて。愛媛の石鎚山も、長野の槍ヶ岳も山頂付近にだけ足場の怖いところがおまけのようにちょっとあるだけ。劔では、山頂までの片道3時間のコースの半分近くが岩場(だって水平距離としては確か1.5kmくらいしかない)。で、その間にも落ちたら死ぬなと思われる場所が3〜4箇所はあったように思う。本当にこえぇと思って竦んだし、かなり腰が引けていた状態で岩場に挑んでいたように思う。怖かったし、脚もかなり疲れたが怪我もなく無事登頂できたのは何よりだった。

 

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(山行あるある。「登頂までは霧や雨で、下山途中から晴れる」という。小谷は最初挑んだ富士山でもそうだった)

 

 登山は何も登頂だけが目的で行っているのではない。例えば下山時は、岐阜から来ていた冬もやるという強者の方とペースが合ったので、一緒に降りた。帰りに汗を流そうと、当初からの目的だったみくりが池温泉で、オーストラリア人とイギリスやオーストラリア、ミサイル発射もあったので北朝鮮など色々、政治的なことについて湯船に浸かったまま話をした。こういった一期一会も旅の醍醐味。そして綺麗な景色と。

 さあ、来年の夏はどこの山に登りに行こうかね。

 

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9月30日のライヴ

8月ももう終わりですね。これから秋ですが、さてさて今年の残暑はいかがなものか。9月末ですが、涼しげな選曲でアコースティック?なライヴをお届けします。

 

9/30(土)@Whisper
「夏の終わりに」

ー周平トリオー
小谷周平Gt
岩嵜香織Tp
藤本暁子Pf

<チャージ>¥3000円(事前予約の方はー500円の割引あり!)
<スタート> 19:30〜

<予約受付>wildoyouthster@gmail.com(小谷)
<WhisperのHP>http://whisper.co.jp/whisper/

 

下の動画は6月のもの。


恋のバカンス  わんにゃんクインテット

ドイツ映画

 映画について語る、ってことについて散々大学時代叩き込まれたので、論評みたいな仕事もしてみたいもんだ。でも、その道の人は観てる量が違うだろうな。イマジナリーライン、インやアウト、オフの音など重要な概念についても授業で習った。面白かった。

 

 時代劇やウェスタン、任侠ものやホラーはあまり観ない。ただ最近、ツタヤにあった「グッドナイトマミー」(たまたまドイツ映画でした)という作品を観たら意外と面白かった。吉祥寺ツタヤのホラーコーナーで3位ということだったので身構えてたが予想以上に何も起こらなかった。厳密には心理的ホラーで、バケモノはでて来なかったということ。小谷の「あーママが少しづつゴキブリ女に変貌するのね」という浅はかな予想は容易に裏切られた。なんと言うか、「シックスセンス」と「ワットライズビニース」を足して二で割ったような映画だった。描き方としては随分面白かった。

 

 さて、昨日見たのは「ヒトラー暗殺13分間の誤算」で、「白バラの祈り」同様に反ヒトラー、反ナチもの。小谷がドイツに滞在していたのは2007か〜2008年までの1年間だけだったが、意外とまだ聴き取れるものだなと思った。滞在時に友人に聞いた話では、ナチズムに対する反省からサッカーなどの応援でほっぺに国旗のペイントをできるようになったのも最近で、愛国主義自体が憚られる空気がまだまだ当時にはあったそう。全然ついこの間の話である。ドイツはではヒトラーの「我が闘争」は禁書指定されているので図書館などで借りて読むことはできない。また、「ヒトラーの墓」などというものも存在しない。

 

 そんなナチズムへの反省とは裏腹に、ネオナチというヒトラー民族浄化主義に傾倒した若者(?)がいたりもするのも事実らしい。スキンヘッドがシンボルマークという話だが、小谷はドイツではっきりと彼らを目撃したことはない。ネオナチに関しては是非とも、「アメリカンヒストリーX」を観て欲しい。日本もちょっと前まで「天皇バンザイ、神国日本にカミカゼ吹く」というノリだった訳で、共謀罪成立しちゃった日本では今後、ゲシュタポみたいな共謀罪者を見張る機関がができたりするのかも知れない。まったく嫌な時代だ。

 

夏の終わりに

 イベント名、なんとなく「夏の終わりに」にしてみました!

ライヴ日程、当初の予定(9/19)から変更になり、9月30日に決定!

ご都合のよろしい方は是非!残暑でも涼める選曲を考えております。

もう10月目前だから涼しいのかな。楽しみです。

 

ー 夏の終わりに ー

9/30(土)@Whisper

 

<周平トリオ>
小谷周平(Gt)
岩嵜香織(Tp
藤本暁子(Pf)

<会場> Whisper(三軒茶屋
<チャージ>¥3000円(事前予約の方はー500円の割引あり!)
<スタート> 19:30〜

<予約受付>wildoyouthster@gmail.com(小谷)
<WhisperのHP>http://whisper.co.jp/whisper/

 

参考までに過去のライヴ音源(9月のライヴはピアノトリオです)。

 


恋 − 星野源  小谷周平・ソロギター


恋のバカンス  わんにゃんクインテット

東京タラレバ娘

 最終巻も発売されちゃったので、物語は完結しちゃいました。まあ、結末は読者も納得の終わり方だったのでは。昼ドラタッチな気もしましたが、結婚推進運動している訳ではないと豪語する作者は、みごとに女子会ばっかりやっている女の滑稽さや痛々しさを描きつつ、それでも「楽しいからよ、何がいけないの?」と女の強いエゴを描き切っていいて、そこは東村アキコ節。さすがです。でも小谷は個人的には「かくかくしかじか」の方が好き。

 

 ただこの作品の影響力がすごいのは、これで必死で婚活始めちゃう人がいたりする所である。「自分を大切にしてくれる恋人ができるか」「結婚して幸せになれるか」「この人でほんとに間違いないか」など、恋愛とそれに付随する結婚などのテーマが彼女たちにとってはそのまま死活問題であることを、男にも分かり易くコミカルに描いてくれている。物語自体も面白いが、それぞれの巻末に掲載されている恋愛・結婚相談コーナー「タラレBar」も必見である。

 

 恋愛と結婚をテーマに卒業論文書いた小谷にとって、『東京タラレバ娘』は言及せずにはいられない作品だった。是非、手にとって抱腹絶倒しつつ、煩悶していただきたい。

過去のライヴ動画たち 〜まとめ〜

 過去にやったライヴ動画がいくつも残っていたので、少し紹介したいと思います。その前に、かわいい動物モノも一つあるので是非。一応、このブログも含め、Youtubeなどもアクセス数をあげる工夫を少しずつしていこうと思います。

 


「ラスカル発見!」  撮影・編集 小谷周平

 

 

 ここから紹介する動画は、古いものは5年前、あるいはそれ以降のライヴ動画です。僕は元々はベーシストでして、2007年にドイツでセッションホストを務めたときの動画が残っていたのでそちらも是非。ユーロでギャラもらったときはとても新鮮でした!本格的にギタリストとして活動し始めたのがちょうどこの5年くらい前になるんですね。それにしても、スタンダードジャズより日本のポップチューンやアニソンが多いな(笑)。

 


デビルマンのうた 〜 とおりゃんせ  by Vexations


ぼくたちの失敗 - Vexations -

 


Little Wing ~ Imagine

 


Soon


hideへ 〜 an homage to hide of "Love Replica" 〜


S.O.S. - Vexations -

 


黄昏

 


君をのせて -Vexations-

 


秋桜  by Vexations


君が代


Crooked Creek - Vexations -

 


恋 − 星野源  小谷周平・ソロギター

遺物の上で

 まずは動画から。イエモンのJAMをアレンジしました。

 


JAM  小谷周平(編曲)

 

 さて動画の最後にあるように、僕のデビューライヴは当時親友でバスケ部もバンドも一緒にやっていたゆうすけという奴の追悼ライヴでした。中3の夏休みの終わりに突然知らされた友人の訃報。泳げもしない奴が水難事故という誰しもが解せないその唐突な死に、故人の家族はもちろん、当時中学生だった我々は呆然としたのでした。それでも何かしなければ、という想いからコーヘーというもう1人の親友に、背中を押されながら校長室のドアを叩いて、直談判しました。

 間近に迫っていた(確か9月)の文化祭で、(これまた確か)ブラスバンドか何かの演奏の(たしか)後に、全校生徒、先生方の前でイエローモンキーの(この時演奏したのはJAMではなく)「楽園」を演奏しました。中学だし、当時バンド演奏など前例のない学校だったけれど、大人たちの協力もあって充分なワット数があるアンプなども用意されて、たしか当時の教頭先生が「僕もベース弾いてるんだ」(当時小谷はベーシストでした)などと言いながら少し楽しそうにサウンドチェックをしてくれて、様々な人たちの支えのお陰で追悼ライヴが何とか実現したのでした。

 当時、この中学では前代未聞だったこの追悼ライヴ、いま思い起こしてみても、発起人というか提案したのは間違いなく僕だったと思う。この頃から何かを企画したりするのは好きだったんだろう。ライヴ演奏する直前にヴォーカルを担当しいたおおぎやんは、天国のゆうすけに届くように、などと用意していた追悼文を淀みなく読み上げた。懐かしい思い出である。

 

 こんなマンガのみたいなでデビューが僕の初ライヴとなって、今回のライヴのMCで喋ったように、あの頃当時のライヴを未だに超えられない35歳の自分がいる。あれから20年経ったというのに。そして、僕は20年経ってようやく奴の死を売り物にしてやろうと思った。あいつの屍の上で踊ってやりたいと。

 当時15歳だった僕には2年半くらいの付き合いしかない友人でも、親友であることに間違いはなかったし、彼を失うことは耐え難いことであった。病院に駆けつけた僕はその緊急の事態に不謹慎にもワクワクさえしていたのだが、ゆうすけの親父さんが病室にいまにも殴り込みにかからんという勢いでいたのを兄弟だかに力づくで抑えられているのを目の当たりにして、胸の奥から込み上げてくるものがあったのをよく覚えいる。冷たくなった表情のまま家に帰ってきたゆうすけの様子も、それからほぼ毎日のようにあいつの部屋に行って、あいつが好きだったラルクを聴きながらみんなで涙を流したりした事も、今でも鮮明に覚えている。

 僕たちが無邪気な気持ちから、ゆうすけのお母さんに、彼のこの部屋はこのままにしておいて欲しいと頼んだから、僕たちがあまり足を運ばなくなってからも、4〜5年の間部屋はそのままにしておいてくれた。けれど、今はさすがにどうなっているのか僕も知らない。

 

 こうやって久々に当時のことを思い出してみて思う。あいつが天国でくだらない僕の人生や演奏のことを見ながら笑ってくれていたらいいなと思う。あいつへの報告のつもりは毛頭ないが、6/10に誕生日祝い兼、復活ライヴをしたときのライヴ動画をまとめたので、興味を持ってくれた人には観てもらえたらと思う。これからも僕は音楽活動を続けていくので、見守っていただけたらさいわいです。

おやすみなさい

 


Doggy Baggie by 小谷周平


恋 − 星野源  小谷周平・ソロギター


Lotus Blossom  わんにゃんクインテット+1


恋のバカンス  わんにゃんクインテット