ドイツ映画

 映画について語る、ってことについて散々大学時代叩き込まれたので、論評みたいな仕事もしてみたいもんだ。でも、その道の人は観てる量が違うだろうな。イマジナリーライン、インやアウト、オフの音など重要な概念についても授業で習った。面白かった。

 

 時代劇やウェスタン、任侠ものやホラーはあまり観ない。ただ最近、ツタヤにあった「グッドナイトマミー」(たまたまドイツ映画でした)という作品を観たら意外と面白かった。吉祥寺ツタヤのホラーコーナーで3位ということだったので身構えてたが予想以上に何も起こらなかった。厳密には心理的ホラーで、バケモノはでて来なかったということ。小谷の「あーママが少しづつゴキブリ女に変貌するのね」という浅はかな予想は容易に裏切られた。なんと言うか、「シックスセンス」と「ワットライズビニース」を足して二で割ったような映画だった。描き方としては随分面白かった。

 

 さて、昨日見たのは「ヒトラー暗殺13分間の誤算」で、「白バラの祈り」同様に反ヒトラー、反ナチもの。小谷がドイツに滞在していたのは2007か〜2008年までの1年間だけだったが、意外とまだ聴き取れるものだなと思った。滞在時に友人に聞いた話では、ナチズムに対する反省からサッカーなどの応援でほっぺに国旗のペイントをできるようになったのも最近で、愛国主義自体が憚られる空気がまだまだ当時にはあったそう。全然ついこの間の話である。ドイツはではヒトラーの「我が闘争」は禁書指定されているので図書館などで借りて読むことはできない。また、「ヒトラーの墓」などというものも存在しない。

 

 そんなナチズムへの反省とは裏腹に、ネオナチというヒトラー民族浄化主義に傾倒した若者(?)がいたりもするのも事実らしい。スキンヘッドがシンボルマークという話だが、小谷はドイツではっきりと彼らを目撃したことはない。ネオナチに関しては是非とも、「アメリカンヒストリーX」を観て欲しい。日本もちょっと前まで「天皇バンザイ、神国日本にカミカゼ吹く」というノリだった訳で、共謀罪成立しちゃった日本では今後、ゲシュタポみたいな共謀罪者を見張る機関がができたりするのかも知れない。まったく嫌な時代だ。