カメラを止めるな!

 最近めっちゃ忙しい。と言っても、やる事の多さから逃げてドラゴンズ・ドグマに夢中になるという矛盾現象が起こってます(笑)介護事業所立ち上げのための書類の準備が忙しくて、日記の更新はちょっと間が空いちゃったけど今日観てきた映画の話をひとつ。

  今日は利用者さまのお母さまから、車椅子のお父さまと映画を観て来て欲しいと頼まれて新宿TOHOシネマズで人気沸騰中の『カメラを止めるな!』を一緒に観て来ました。ほぼ、ボランティアで(もちろん謝礼?はありました。映画を含めて)。さてさて、この映画が面白かった。

 比較的最近のもので映画のテーマにゾンビを盛り込んだものは『桐島、部活やめるってよ』があるけど、『カメラを止めるな』は全く違った切り口からゾンビ映画にアプローチ。物凄く手短に構成を説明するなら、『オーシャンズ11』みたいに「実は裏ではこんな動きをしてました」を明かすことで得られる「なるほど〜」が、カメラ〜では「面白さ」に変わるという感じ。そして、そのためのアイデア、伏線、演出がかなり豊かだった。

 まあ、厳しめに評価するなら「心に残る名映画」かどうかは即答できないけれども、「絶対に笑える映画」だと思った。低予算を補ってなお、余りあるアイデアの豊富さと言ったらない。知らない役者さんが、全然大したことない演技をしているんだけど、緻密に計算された絵、構図、展開が着実に観ているもを笑いに誘うようにできてました。感心するしかなかった。そしてめっちゃ笑った。

 

 先にも書いたように僕は「面白い映画」と「心に残る映画」は基本的に分けているのだけれど、カメラ〜は個人的には「心に残る」ような好きな映画ではなかった。けれどもこの作品は「発想」で勝負した「かなり面白い映画」として評価したい。それに加えて良かった点が、2点ある。まず、「面白さは脚本だけで演出できる」という点と、次に「映画づくりの現場面白そうだろ!?」という主張の2点だ。

 「脚本」勝負については映画を観てもらった通りで、知っている役者さんも居なければ、撮影場所も廃墟?自宅、テレビ局など限られたロケで役者さんもかなり少ない。シリアスな場面や緊張感のある場面がないので、演技力も必要ない。とにかく「見せ方」だけで勝負している。そこに付随して、「撮影現場の裏側」を余すことなく披露している。これは『桐島、部活やめるってよ』同様に、映画好きの若者たちにとって「自分も映画づくりに携わってみたい」という気持ちに大いに刺激を与えるだろう。

 この2点を考慮して評価すると、この作品は「良い映画」だと言える。まだ観てない方は「どうせちょっとおもしろいくらいだろ」ぐらいの気持ちでいいので、騙されたと思って是非観に行ってみてほしい。最近の日本映画で、低コストなのに口コミでここまで評判が広まった映画もそうはないだろう。最近よく、お勧め映画を紹介してますが、『カメラを止めるな!』もこたにイチオシの作品として推薦させてもらいます!