伊藤詩織さんの事件を自分視点でまとめてみた

victim blameというカウンターな考え方があるそうで。先に海外の事件について触れますが、こんな事を書くのは、もしも身の周りでセカンドレイピストを見つけたら諫めて欲しいからです。伊藤詩織さんの事件で、彼女へのバッシングが、少なくともツイッター上ではひどい。

写真は今日ツイッター上で流れてきたもの。海外でのレイプ事件、加害容疑者が無罪になることはままあるそうで。そんな状況を受けて、娘を亡くしたとある母親のコメントなどが紹介されていた。

その母親の娘さんが亡くなったきっかけの事件概要はこう。公判で、被害者は加害者の弁護人に当時履いていたレースのTバックをみんなに見えるよう掲げさせられ、そこにある刺繍、リトルデビルの文字を読み上げさせられたそう。被害者にとって裁判が不利になったのは、調べで「下着を引き裂かれた」と事実とは異なる供述(実際は強引に下着を脱がされた)をしてしまっていたからだった。加害者の男性は無罪を勝ち取り、娘さんはその後自殺したんだそう。

レイプ事件の裁判で「下着」の提示を強制され自殺...少女の母が涙の訴え - フロントロウ

伊藤詩織さんの事件をこたに視点で整理。彼女はそもそもお酒に強く、残ったお酒をそのままにトイレに立って、戻ってきてから酩酊状態になった、と主張されています。なので「2人で飲んでて酩酊状態になったら、合意とみなされる」という考え方は論拠に乏しい。薬を盛られた可能性を完全には排除できないからです。あと履いてた下着云々も、海外の事件を考察してみても妥当な根拠とは言えない。

被疑者の山口氏はそもそも妻子持ち。随分と歳の離れた娘さんを自分の宿泊ホテルに連れ込み行為に及んだ。ここまでは立証されている。詩織さんがホテルに交渉し、裁判での使用のみに限定する条件で動画の提供をしてもらっているからだ(勿論これには、一筆と支払いがあったそう。ホテルがレイプ行為を見過ごしたとあれば評判が下がるから)。またタクシーから降りる2人を応対したホテルマンからの陳述書もあり、車内で嘔吐してしまっていたくらい酩酊状態だった詩織さんが確認されている。また伊藤氏は、山口氏が無理矢理にをタクシーから伊藤氏を引っ張り下ろそうとしているカメラの記録映像の確認について、二度目は怖くて友人に頼んだという。ぐったりした伊藤氏を運び出そうとしている山口氏の姿を確認したその友人は戦慄し、吐き気を催したんだそう。

また伊藤詩織さんも出席した、判決で勝訴が確定された翌日の12月19日の海外特派員協会での会見で、山口敬之は控訴することを前提に「(相手の動機は分からないが)彼女は嘘をつく癖があると思う」と述べた。これが山口氏が、裁判に臨むあたって絞り出せた唯一の主張なのかも知れない。

 

女性がレイプに遭ったらそれは二重に悲劇だ。レイプに遭う事自体も悲劇なのに、自分の被害を世に訴えてなお「あいつ、ビッチじゃね?」という視線と闘わなければならない。一体どんな世界だよ。

 

最後に、おまけ程度に気になった出来事を時系列にしました。

 

[伊藤詩織さん強姦事件から判決まで]

2015年4月4日強姦被害に遭う。

2015年6月8日逮捕執行停止命令(警察)

2015年7月犯罪に使用されるという理由でロヒプノールサイレース)錠の色が白から青へ

2016年6月9日『総理』(山口敬之)発売

2016年7月22日東京地検が山口を嫌疑不十分で不起訴

2019年12月18日伊藤詩織さん勝訴